コーヒーの世界に足を踏み入れたばかりの初心者にとって、ブレンドすることは楽しみであると同時に、少し難しそうに感じるかもしれません。しかし、いくつかのポイントを押さえるだけで、自分だけの理想の味を追求することができます。
この記事では、コーヒーの基礎知識と、初心者でも取り組みやすいブレンド方法をご紹介します。
目次
ブレンドコーヒーとは?
「ブレンドコーヒー」は、複数の異なるコーヒー豆を組み合わせて、独自の風味を作り出したコーヒーのことです。
単一の豆で淹れるコーヒーを「ストレートコーヒー」と呼びますが、ブレンドコーヒーでは複数の豆の個性を掛け合わせることで、ストレートでは出せない味わいを生み出すことができます。
ブレンドではコーヒー豆の種類や産地以外にも、異なる焙煎度合いの豆を組み合わせることなどで、自分だけのオリジナルブレンドを創り出すことができます。
コーヒー豆の基礎知識
ブレンドを始める前に、まずはコーヒー豆に関する基礎知識をおさえておきましょう。
一言で「コーヒー」と言っても、さまざまな要素によって味が変わります。
豆の産地によって味が異なる
コーヒー豆は、産地によって特徴的な風味を持つので、その違いを楽しむのもブレンドの醍醐味です。
例えばブラジル産のコーヒー豆は、苦味とコクが強く深みのある味わいが特徴的。エチオピア産のコーヒー豆は、フルーティーな酸味と華やかな香りが味わえます。
このように産地による特徴を理解して、例えば苦味を強調するブレンドにしたり、コクが深いブレンドにしたりすることができるようになります。
「焙煎度」の違い
コーヒー豆の焙煎度合いとは、つまり焙煎時間のことです。焙煎度合いが浅い=焙煎時間が短い状態から、「浅煎り」「中煎り」「深煎り」に分けられます。
ちなみに、みなさんが「コーヒー豆」といわれて思い浮かべる茶色で膨らみのあるお豆は、焙煎後の状態です。
コーヒーの豆は野菜と同様に生鮮食品であり、焙煎前はくるみ色のような淡いアイボリーのような色合いをしています。
焙煎度は、進むにつれて酸味が落ち着き苦味が強くなる特徴があります。
つまり浅煎りの豆は酸味が強く、軽い苦味と華やかな香りが特徴です。中煎りは酸味と苦味がバランス良い状態で、コクも感じられます。深煎りになると苦味が強くなり、コクと苦味をしっかり感じることができます。
「挽き方」の種類
ブレンドの味には直接関わりませんが、コーヒーには「挽き方」の要素もあります。
コーヒーは豆のままだと味が抽出しにくいので、味を引き出すために粉状に細かくします。そのことを「豆を挽く」などと表現しますね。
コーヒーミルなどの豆を挽くアイテムを持っていない場合は、豆ではなく挽いたあとの粉の状態のコーヒーを買うようにしましょう。
挽くときの粗さは「極細挽き」「細挽き」「中細挽き」「中挽き」「粗挽き」の五段階に分けられます。
ドリップコーヒーなどに使用される最もスタンダードな挽き方は、中細挽きになります。
おすすめのブレンド配合
まずはこれ!シンプルなブレンド配合
初心者の方でも簡単に試せるブレンドとして、まずは同じコーヒー豆の中で、50%の深煎り豆と50%の中煎り豆を混ぜるなどから始めるのがオススメ。
味で失敗することはなくなります。
深煎り豆のコクと苦味に、中煎り豆の酸味と香りが加わることで、バランスの取れた味わいを生み出すことができます。
この配合をベースに、自分の好みに合わせて豆の種類や割合を調整してながら、さまざまなブレンドを試してみましょう。
人気のブレンド
ここでは一例をご紹介します。
・ブラジル、コロンビア・・・マイルドで味のバランスがとれた味わい
・コロンビア、エチオピア・・・酸味が強めのコクがある味わい
・ケニア、エチオピア・・・やや酸味が強く華やかな香りが味わえる
このように、産地と組み合わせによって味わいが異なります。
人気のブレンドを記載しましたが、配合の割合は半々から始めて、好みの味わいがする豆の割合を少しずつ増やしていくのがいいでしょう。
コーヒーブレンドの注意点
完成イメージを描いてからブレンドしよう
ブレンドを始める前に、どのような味わいを目指すのか、イメージを固めておくことが重要です。
「苦味とコクのあるコーヒーにしたい」「フルーティーな酸味と華やかな香りのコーヒーにしたい」など、具体的なイメージを持つことで、豆選びや配合の割合を決める際の指針になります。
プロのバリスタに聞いてみるのもひとつ
どうしても味の調整に困ったら、プロのバリスタに相談してみるのも良い方法です。
バリスタは、コーヒー豆の知識やブレンドの技術に精通しているので、好みに合わせたブレンドのアドバイスをしてくれるでしょう。
カフェや喫茶店などで相談してみるのもひとつの手ですね。
個性の強い豆ばかり配合するのはNG
初心者がよく犯すミスの一つに、個性の強い豆ばかりを混ぜ合わせてしまうことがあります。
例えば酸味が強い豆と苦味が強い豆を混ぜると、バランスが崩れてどちらかの味が強く出てしまい、全体の調和が損なわれてしまうことがあります。
ブレンドの際には、個性の強い豆だけでなく、バランスを取るための豆も意識して混ぜ合わせる必要があります。
難しいので、まずは調べてオススメの配合を試すのが無難です。
まとめ
コーヒーブレンドは、自分の好みに合わせてさまざまな調整が可能です。試行錯誤を通じて、自分だけのコーヒーブレンドを見つけてみましょう。
初心者の方は、まずは市販のブレンドコーヒーを試して、どんなブレンドが好みに近いかを探るところから始めるといいですね。