コーヒー豆には、グレードがあるということをご存知でしょうか?
コーヒー好きな方なら、一度は高品質でグレードの高いコーヒーを飲んでみたいと思うものでしょう。
本記事では、コーヒーのグレードについて詳しく解説します。
目次
コーヒー豆のグレードとは?
「スペシャルティコーヒー」と「プレミアムコーヒー」
コーヒー豆の世界には、品質や等級を表す様々な基準が存在します。その中でも、近年注目されているのが「スペシャルティコーヒー」と「プレミアムコーヒー」です。
スペシャルティコーヒーは、厳格な品質基準をクリアした、最高品質のコーヒー豆を指します。その希少性と品質の高さから、コーヒー愛好家や専門店の間で高い評価を得ています。
一方でプレミアムコーヒーは、スペシャルティコーヒーほど厳格な基準は設けられていませんが、一般的なコーヒー豆よりも品質が高く、風味豊かなコーヒーのことをいいます。スペシャルティコーヒーよりも価格が抑えられているため、より幅広い層に親しまれています。
スペシャルティコーヒーとプレミアムコーヒーの違い
プレミアムコーヒーは、明確な基準が定められていない場合が多く、生産者や販売店の独自の基準に基づいて選別されています。
「コモディティコーヒー」と「ローグレードコーヒー」
ここまでグレードの高いコーヒーについてご紹介しましたが、逆に品質よりも価格の低さが重視されたコーヒーもあります。
コモディティコーヒーとは、主に輸出向けに大量生産されるコーヒー豆です。
品質にばらつきがある場合があり、風味もそれほど期待できないかもしれませんが、価格が重視され市場などで取引されることが多いです。
そしてローグレードコーヒーとは、コモディティコーヒーよりもさらに品質が低いコーヒー豆です。
欠点豆が多く含まれていたり、風味に欠けたりすることがありますが、普段家庭で飲む分にはそれほど問題にはならないでしょう。一般的には価格が安く、手に入りやすい販売店など購入できます。
コモディティコーヒーとローグレードコーヒーは、スペシャルティコーヒーやプレミアムコーヒーと比べて品質が劣るため、価格も安価です。
しかし、必ずしも品質が低いわけではなく、中には風味豊かな豆も含まれている場合があります。
コーヒー豆のグレードは、生産地や品種、収穫時期、加工方法など、様々な要因によって決まります。そのため、同じグレードのコーヒー豆であっても、風味や品質にばらつきがある場合があります。
コーヒー豆を選ぶ際にはグレードだけでなく、産地や品種、焙煎度合いなども考慮して、自分好みのコーヒー豆を選びましょう。
スコアリングシステムの役割
コーヒー豆の品質を評価するために、様々なスコアリングシステムが用いられています。代表的なスコアリングシステムには、以下のようなものがあります。
スペシャルティコーヒー協会(SCA)のスコアリングシステム
SCAは、コーヒー豆の品質を評価するための国際的な基準を定めています。この基準に基づいて、コーヒー豆は0点から100点までのスコアで評価されます。
80点以上のコーヒー豆が「スペシャルティコーヒー」として認定されます。
カップオブエクセレンス(COE)
COEは、コーヒー豆の品質を競う国際的なコンテストです。世界中のコーヒー生産者が、自らのコーヒー豆を応募し、審査員によって評価されます。
高い評価を得たコーヒー豆は、高値で取引されることが多く、コーヒー愛好家や専門店の間で人気を集めています。
コーヒー豆の評価基準
スクリーンサイズ(豆の大きさ)
コーヒー豆のスクリーンサイズは、豆の大きさを表す指標です。コーヒー豆を大きさ別に選別する際に用いられ、数字が大きいほど豆が大きくなります。
豆が大きいほど均一に焙煎されやすく、より安定した風味を得ることができます。また、豆が大きいと抽出時のコーヒーの濃度が濃くなり、より深い味わいを味わえます。
コーヒー豆を選ぶ際には、スクリーンサイズも考慮すると良いでしょう。
スクリーンサイズが大きい豆は、一般的に価格が高くなりますが、より高品質なコーヒー豆と言えます。
「欠点豆」がないか
欠点豆とは、コーヒー豆の品質を落とす原因となる豆のことです。欠点豆には虫食い豆、カビ豆、未熟豆、黒豆などがあり、コーヒー豆の選別段階で取り除かれることが理想なのですが、完全に取り除くことは難しいです。
欠点豆はコーヒーの風味を損なうだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があるので、できる限り選ばないようにするのが無難でしょう。
欠点豆の割合は、コーヒー豆のグレードによって異なります。
スペシャルティコーヒーは欠点豆の割合が非常に低く、品質が安定しています。
一方でコモディティコーヒーやローグレードコーヒーは、欠点豆が混ざっている可能性もあり、品質にばらつきがある場合があります。
栽培された標高
コーヒー豆の品質は、栽培されている標高によっても影響を受けます。
標高が高いほど、気温が低く日照時間が短くなるため、コーヒー豆の生育がゆっくりとなり、より濃厚な風味を持つ豆に育つ傾向があります。
具体的には標高1,000メートル以上の高地で栽培されたコーヒー豆は、品質が高く、芳醇な香りと複雑な味わいが特徴です。
世界のコーヒー産地によるグレード分類
南米の主要生産国
南米は世界最大のコーヒー生産地のひとつであり、ブラジル、コロンビア、ペルーなど、多くの国でコーヒーが栽培されています。
南米のコーヒー豆は、一般的に苦味とコクが強く、世界中で愛飲されています。
ブラジル
世界最大のコーヒー生産国であり、世界で最も多く消費されているコーヒー豆の産地です。ブラジルのコーヒー豆は苦味とコクが強く、価格も比較的安価です。
コロンビア
コロンビアのコーヒー豆は、世界で最も高品質なコーヒー豆の一つとして知られています。コロンビアのコーヒー豆は、一般的に酸味と甘みがバランス良く、香りが豊かです。
ペルー
ペルーのコーヒー豆は、近年注目を集めているコーヒー豆です。ペルーのコーヒー豆は、フルーティーな酸味とナッツのような香ばしさが特徴です。
中米の主要生産国
中米は近年、コーヒー豆の品質向上に力を入れている地域です。グァテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルなど、多くの国で高品質なコーヒー豆が生産されています。
中米のコーヒー豆は、酸味と甘みがバランス良く、香りが豊かという特徴があります。
グァテマラ
グァテマラは、世界で最も高品質なコーヒー豆の一つとして知られています。グァテマラは、標高が高く火山灰土壌で栽培されるため、コーヒー豆の品質が高く、芳醇な香りと複雑な味わいが楽しめます。
ホンジュラス
ホンジュラスは、近年コーヒー豆の品質向上に力を入れています。ホンジュラスのコーヒー豆は、一般的に酸味と甘みがバランス良く、香りが豊かです。
エルサルバドル
エルサルバドルのコーヒーについて聞いたことがない方も多いかもしれませんが、コーヒー豆の品質にこだわり、生産者も積極的に品質向上に取り組んでいます。エルサルバドルのコーヒー豆は、フルーティーな酸味があり、あとに残らない苦味が特徴です。
アフリカの主要生産国
アフリカは、世界で最も歴史のあるコーヒー生産地です。エチオピア、ケニア、タンザニアなど、多くの国でコーヒーが栽培されています。
アフリカのコーヒー豆は、酸味が強いものが多く、フルーティーな香りが特徴です。